写真業を営んでいると、カメラやレンズにはどうしても意識が向くが、実際の作業ではPC環境もかなり重要である。
仕事で使っているPCは、Windowsデスクトップ、Mac、ノートなどいくつかあるが、現像に使っているメインマシンはWindowsデスクトップ。
じっくり作業する分には特に困っていないのだが、PhotoLabでα7RIVなどの高画素RAWデータを「DeepPRIME」で処理するときや、Photoshopで大量のレイヤーを扱うときなど、少々もたつきを感じていた。
このマシンの主なスペックは、Zチップセットに32GBメモリ、GPUはGTX1060、NVMe接続のSSDが1TB、SATA接続のデータ用SSDが2TB、HDDが2基12TB。
まあ、色々物足りないが仕事はこなせるといった程度の、なんとも言えない環境ではある。
しかしこのマシン、CPUやマザーはともかく、グラボがいまだGTX1060というのは、さすがによろしくない。
間違いなくこれこそがボトルネックだろうと決めつけ、交換に踏み切ることにした。もっとも、全てを一新するだけの余裕も気力もなかった、というのが正直なところである。
まず候補に挙がったのは、やはりNVIDIA系だった。Adobeとの相性が良く、CUDAも使える。RTX5060あたりが自然な選択肢だろう。交換前のグラボもGTX1060なので、この流れはいたって自然だ。
しかし、そこで目に留まったのが「RX9060XT 16GB」だった。
ベンチ結果に対して、なんだか安い。やはりコスパは正義なのだ。
とはいえ、Radeonである。AMDである。実際のところ、どうなのだろうか。
15年以上前に「HD5850」を買って以来、Radeonのグラボは使っていない。Ryzenと相性が良さそうなイメージはあるが、自分の環境はIntel。CUDAが使えない点も少し気になる。が、まあ、CUDAが使えなくとも現像機なら何とかなるだろう。
これまでのグラボ遍歴は、FX5700、8600GT、9600GT、HD5850、GTX750Ti、GTX760、GTX960、GTX1060。
こうして見ると、それなりに順当にアップグレードしてきている。GTX1060で止まっていた理由はよく分からないが。
まあ、作業効率アップのための投資として見合うかどうかは別として、今の構成を大幅に上回るのは間違いないはずだ。RTX5060より少し安く手に入ることもあり、今回は「RX9060XT」をお迎えすることとなった。
そして換装の結果だが、予想通り効果はバツグンだった。
PhotoLab9のDeepPRIME XD3での現像時間は大幅に短縮され、Photoshopで大量レイヤーを扱っても、もたつくことなくサクサク動く。今回のグラボ交換は、確実に作業効率アップに寄与したと言ってよさそうだ。
ただし、すべてが解決したわけではない。
PhotoLab9の、ことあるごとにサムネイルを構築しようとする挙動。しかも、ご丁寧にマスクを適用した上で再構築しようとする。これだけはいただけない。
しかもこれ、どうやらCPU側で処理しているフシがあるのだ。
この挙動が現れたとき、データSSDのI/Oで詰まりやすい。対処法としては、1フォルダに画像を置きすぎないこと、画像やキャッシュをNVMe SSDに置くこと、あたりだろうか。
過去バージョンのPhotoLab3では幾分マシだが、それでもLightroomほど「軽快」とは言えない。このあたりは以前からの問題で、もう慣れてしまったが。
GPUを替えたことで、現像処理そのものはかなり快適になった。あとは今後のバージョンアップで、PhotoLabのプレビュー生成まわりの挙動がもう少し高速化されることを期待したい。
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Artist: ゆらゆら帝国
Album: 3x3x3